短鎖脂肪酸と腸活食品:おすすめ10選!

はじめに

腸内環境を整えることで心身へのさまざまな効果が注目されている「腸活」。短鎖脂肪酸は、腸活の中でも特に重要な役割を果たします。腸活によって食物繊維や発酵食品を摂取すると、腸内細菌が短鎖脂肪酸を生成します。これによって得られる効果が免疫力向上やストレス軽減へと繋がるのです。

なんとなく身体が重くて調子がでないことはありませんか?もしその原因が腸にあるとしたら、腸内環境を整えて軽やかな身体を手に入れましょう。


短鎖脂肪酸とは何か?

短鎖脂肪酸の基本的な説明

短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)とは、腸内細菌が食物繊維を発酵させて作り出す脂肪酸のことです。主に酢酸、プロピオン酸、酪酸の3種類があり、腸内環境にとって重要な役割を担っています。

短鎖脂肪酸は以下のような働きを持っています。

  1. 腸内環境の改善:短鎖脂肪酸は腸内のpHを下げ、有害な細菌の増殖を抑える役割を果たします。
  2. エネルギー供給:腸内細胞にエネルギーを供給し、腸の健康を保ちます。
  3. 免疫力の向上:腸内の免疫細胞の活動を活発にし、体全体の免疫力を高めます。
  4. 炎症の抑制:腸内の炎症を抑えることで、腸疾患のリスクを減らします。

短鎖脂肪酸が腸に与える影響

腸内には「善玉菌」「悪玉菌」、どちらにも属さない「日和見(ひよりみ)菌」の3つの細菌が生息しています。そしてその割合は2:1:7。この腸内フローラのバランスを崩すことで、さまざまな不調を呼び起こすとされています。

そこで短鎖脂肪酸は「腸内環境を整える」「排便を促す」といった、腸を健やかな状態に導く働きをしてくれます。


腸活とは何か?

腸活の基本的な考え方

「腸活」とは、腸内環境を整え、腸の健康を保つための活動全般を指します。ただお腹の調子を整えるだけでなく、美容促進や精神バランスを整えることにもつながるとされています。腸活には以下のような方法があります:

  • 食物繊維の摂取:野菜や果物、全粒穀物などの食物繊維を豊富に含む食品を摂る。
  • 発酵食品の摂取:ヨーグルト、キムチ、納豆などの発酵食品を摂る。
  • 適度な運動:腸の動きを活発にするために、適度な運動を行う。
  • 十分な睡眠:腸内環境を整えるために、しっかりと休息をとる。

身体をめぐっている血液は「骨髄」と「小腸の絨毛」でつくられています。腸内環境が乱れていると、バランスを崩した良質とはいえない血液が身体をめぐることになります。そこでバランスを整えることで血液はサラサラになり、免疫力向上にも繋がります。

さらには、血液がサラサラになるということは血流の促進もされます。老廃物がデトックスされることで、肌細胞の活性化にも期待できます。

そして腸は「第二の脳」とも呼ばれるゆえ、腸内環境が脳と精神にも影響を及ぼすといわれています。腸内に悪玉菌が増えたり老廃物が溜まることは、脳内で不安感が増したストレス状態です。そのストレスを取り除く、つまりは腸内フローラを整えれば精神も安定することが期待できます。

短鎖脂肪酸が腸活に良い理由

腸活によって善玉菌のエサとなる食物繊維や発酵食品を摂取すると、善玉菌が増殖する過程で短鎖脂肪酸を生成します。これにより、以下のような効果が得られます:

  1. 腸内フローラのバランス改善: 短鎖脂肪酸は、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす効果があります。これにより、腸内フローラのバランスが整い、消化・吸収機能が向上します。
  2. 腸のバリア機能の強化: 短鎖脂肪酸は、腸壁の細胞を健康に保ち、腸のバリア機能を強化します。これにより、有害物質や病原菌が体内に侵入するのを防ぎます。
  3. 便秘の改善: 短鎖脂肪酸は腸の動きを活発にし、便通を促進します。腸活によって生成された短鎖脂肪酸が、便秘の改善に役立ちます。
  4. 代謝の向上: 短鎖脂肪酸は、脂肪の代謝を助けるため、体脂肪の蓄積を防ぎ、健康的な体重管理をサポートします。
  5. 免疫力の向上: 腸内細菌によって生成された短鎖脂肪酸は、免疫細胞の活性化を助け、全身の免疫力を高めます。これにより、感染症や炎症性疾患のリスクを低減します。

生きた善玉菌が豊富な食品

ヨーグルト

生きた善玉菌が豊富といえば、ヨーグルト。腸活には乳酸菌やビフィズス菌が効果的ですが、この善玉菌たちは長期間住みつけないそうです。ですので、毎日の食生活に取り入れることが大切です。

納豆

善玉菌が多く含まれると同時に、悪玉菌の抑制をしてくれます。ほかにも整腸作用や脂質代謝をサポートしてくれる嬉しい効果も期待できます。

チーズ

消化吸収を助けてくれる乳酸菌を含み、整腸作用が期待できます。便秘解消だけでなく、タンパク質やカルシウムも気軽に摂取できます。

キムチ

ヨーグルトよりも乳酸菌を多く含み、腸内環境を整えてくれる総合的な発酵食品。白菜といった食物繊維も豊富に含まれるため、整腸作用が期待できます。ただし、食べすぎは塩分過多になるので気を付けてくださいね。


善玉菌を増やす食べ物

オートミール

穀類は発酵性食物繊維を多く含み、主食にもなります。しかも血糖値の上昇が穏やかな「低GI食品」です。この発酵性食物繊維は善玉菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の生成を促してくれます。

キウイフルーツ

水溶性・不溶性ともに食物繊維を多く含み、ヨーグルトと一緒に摂取することで短鎖脂肪酸の生成を促進してくれます。美容にもよいビタミン類が多いのも嬉しいところ。

バナナ

食物繊維だけでなく、オリゴ糖も豊富な果物です。オリゴ糖が善玉菌によって発酵されると、短鎖脂肪酸を作り出すための栄養源となります。ヨーグルトと一緒に食べることで、効率良く腸活できます。

大豆製品

豆類には多くのオリゴ糖が含まれています。納豆や味噌といった大豆製品を積極的に日々食すことで、短鎖脂肪酸を作りやすい土台ができます。

玉ねぎ

玉ねぎもオリゴ糖が豊富な食べ物です。ここでおすすめな食べ方が、酢玉ねぎ。発酵食品のお酢(お酒が酢酸発酵することでお酢ができる)と一緒に食べることで効果が促進されます。

アボカド

栄養の優等生」といわれるアボカド。その食物繊維はバナナの約5倍といわれています。乳酸菌を多く含む発酵食品と一緒に食べることでさらなる効果を期待できます。アボカドの味噌漬けも美味しいですよ。

ちょっと気をつけたい!「SIBO」

SIBO(シーボ)とは、腸内細菌が異常に繁殖する「小腸内細菌増殖症」のことです。良かれと思って摂取していた食べ物が、必要以上に菌を増やしすぎてしまうことがあります。そして栄養を分解することで発生する多量のガスが、様々な症状を引き起こしてしますのです。

お腹の不快感や下痢や便秘を繰り返している方は、腸活を始める前に一度お医者さんに相談してみたほうがよいかもしれません。

私も良かれと毎日食べていた納豆、好きで食べていたキムチがお腹の不快感や不調を引き起こす原因となっていました。このようにアレルギーではないけれど、特定の食品が体に合わないというケースもあるので、自分の身体を知るためにも診察を受けてみるといいですよ。


まとめ

注目キーワードでもある「腸活」には、サプリメントや様々な情報が溢れています。第二の脳であり、血液もつくる役割も担っている腸。その腸内環境が整うことが体全体にどれだけのメリットを与えるかはわかっていても、行動できない。きっとそういう方は多いのではないでしょうか。

まずは日常の食生活の中から、ほんの少し意識を変えてみませんか?

人にとって良いものが、必ずしや自分にも良いものとは限りません。正しい知識を身に着けて、自分の身体に最良な方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

善玉菌とベストフレンドな短鎖脂肪酸も上手に取り入れ、効率よく腸活を楽しみましょう。

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